業界最安値、高到達率のメルマガ配信システムを作った

え?こんなに安くていいの?月額500円からのメルマガ配信システムのABCメールを開発した人がお送りするブログ

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メルマガ配信スタンド業界最安値に挑戦した男たちの5つの苦労

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業界最安値のメルマガ配信スタンドを作ってみた

今回は業界最安値のメルマガ配信スタンドを作ろうとしかきっかけや、なぜそれを実現することができたのか、実現するにあたって苦労したことなんかを記事として書こうと思います。

現在、2900円で専用サーバープランのメルマガ配信スタンド(ABCメール)を提供していますが、実際にサービスをスタートしてみて反響が多く、やはりメールマーケットにおいてメルマガ配信スタンドの値段というのはちょっと高すぎなのでは?という考えがより強まった。

もっと、手軽にメールマーケットに参加できる環境が整備されていくべきだと思います。

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なんで、業界最安値のメルマガ配信スタンドを作るの?

大学院卒業後、友人のECサイトの作成、運営を手伝う。

情報系の大学院で情報工学を学び、在学中からネットビジネスをしている友人の手伝いをしていたが、卒業後、本格的に運営などに携わる。その中でECサイトの作成、運営を行っていた。

メルマガ配信スタンドちょっと高くない?

既存のメルマガ配信スタンドを使ってみて

ECサイトの機能として購入者への通知メール、広告メールなどを配信するために様々なメール配信システムを利用した。

コストを抑えるために共用サーバー方式のシステムを利用してメルマガ配信を行っていたが購入者から購入完了メール等が届かない等の苦情が多く、様々な業者のメール配信システムを使用したが改善せず。

迷惑メール判定されるのは他人が原因?

サポートのやり取りを通して共用サーバーだと他の利用者のメールが迷惑メールであると多数の報告を受けると同じサーバーからのメールも迷惑メールであると判定される可能性が高くなるため専用サーバーへの移行を勧められる。

到達率の高いメール配信にはお金がかかる。。。

専用サーバーへの移行によりメールの到達率が上がったがいかんせん値段が高い。

ざらに「あなただけの専用サーバーだから月額1万円なっ。」って言ってくる。

そんなにかかるか?もっと安くすればみんな共用サーバーから卒業して自分専用のメールサーバーを持ってメルマガ等の配信ができるんじゃない?ってことで業界最安の専用サーバー方式のメール配信システムを作ろうと思った。

達成目標「とにかく、安く。ただし、品質は落とさずに。」

じゃあどんな感じのメルマガ配信スタンドを作るのかという話になる。

「安かろう、悪かろう」では、なにも変わらない。ちゃんとした品質でありながら破格の安さ。

これを実現することを目標とした。

具体的な達成目標は以下の通り。この達成目標が大きな苦労になることに。。。

  1. 業界最安を目標とする
  2. 高到達率
  3. 機能は既存のメルマガ配信スタンドに見劣りしない
  4. ユーザーが直感的に使いやすいインターフェースでの実装
  5. 申し込みからユーザーにメールサーバー納品までを高速化

これらを軸に研究、設計、作成を行った。

安くて品質の良いメルマガ配信スタンドができた理由と苦労

1. クラウドでリソースの最適化により、業界最安を実現

メルマガ配信において重要なのは早いCPUでも、大容量のメモリでも巨大なストレージでもなく、「1つ1つ独立したIPからのメール配信」であるのは、実際に自分がいろいろなメール配信を行ってきてわかったことであり、みなさんも気がついていることだと思う。

メルマガ配信の特徴として「同時接続してくるユーザー数は少ない」というのがある。 大人気のwebアプリなどは多数のユーザーが接続してくるために負荷分散を行い、その負荷分散を行うサーバーもある程度の性能がないと捌ききれなくなる。 一方、メルマガ配信ではこちらから相手先のメールサーバーに接続は多く行うが接続してくるのは「メルマガ配信を行うユーザー」、「エラーメールを返信してくるメールサーバー」ぐらいなものである。

このことからサーバーの要求性能は高くなく、ユーザーに対して独立したIPでメール配信のサービスを提供することが高到達率のメルマガ配信スタンドの求められることであると考えられる。

そこで、専用サーバー(物理的に1つのサーバー)などを使用するのではなく 最近は安価で利用が可能になったクラウドサービスを利用することにした。 これによって、コストを抑えてユーザーに対して独立したIPを用いたメール配信サービスを提供可能になった。

また、できるだけ多くの人に気軽に良質なメルマガ配信を利用してもらいたいという気持ちからメールアドレス登録数、メール配信数などに一切の制限を設けず 2900円という料金設定にした。

正直、値段設定かなり勉強(苦労)させてもらってます。。。

2. 高到達率のメルマガ配信はお行儀の良さとしつけの繰り返し

高到達率を実現するため、まずは Googleの一括送信ガイドライン を参考にメール配信の機能などを実装した。その一例を挙げると。

  1. DKIM を用いた署名
  2. SPF レコードの公開
  3. DMARC ポリシーを公開
  4. 購読解除の手段としてList-Unsubscribe ヘッダの導入

などがメール本体で到達率に関連する機能である。機能の解説などは過去記事へ。

また、そのメールを配信するサーバーに関しては配信テストを繰り返し、各配送先のサーバーに対して配信スピードなどを調整し、お行儀のいいメールサーバーの構築を行った。

配送先のサーバーも一定のパラメータで常に受信してくれるわけでもなく、気まぐれロマンチックなところが多く、かなり大変でした。。。

yahooメールさんには勉強(苦労)させて頂きました。。。

3. 様々なメルマガ配信スタンドを利用し機能の取捨選択

メルマガ配信に関して、様々な機能がある。しかし、いまメルマガ配信スタンドで実装されている機能を全て実装していたのではごちゃごちゃし、逆に使いにくくなる。本当に必要な機能をシンプルな操作画面で提供することによってユーザーフレンドリーなシステムができるはずである。

そこで、様々なメルマガ配信スタンドを利用してきて「この機能は必要だよね。」というのを取捨選択し、機能を作りこんだ。

その機能を例えば10個ほどをあげると

  1. メールの予約配信
  2. ステップメール(読者登録日から1日目のメール、2日目のメール など読者登録の状況にあわせての配信)
  3. HTMLメール配信、HTMLエディタの提供
  4. 宛名差し込み(名前だけでなく、メールアドレス、住所、自由項目など)
  5. ブラックリスト登録
  6. CSVによる読者登録、出力
  7. エラーメールの自動処理
  8. クリック測定
  9. 読者検索
  10. 登録フォーム生成

など。まだ、この他に機能はたくさんあるのがすべての機能一覧に関しては ABCメールの機能一覧を参照していただきたい。

メルマガ配信スタンドいろいろ試すのが一番の苦労かな。。。多かった。

4. 長ったらしいマニュアルが必要ないユーザーインターフェース

既存のメール配信システムなどを利用されている方などに乗り換えをオススメするときに障害となるのは、「また、新しいシステムの使い方をマニュアルとか見て覚えるのめんどくさいんだけど」という面倒臭さがある。

実際に自分も新しいものを導入するときには面倒臭さが勝ってしまいなかなか手が出せないことが多々ある。 そこで、「直感的に使うことのできるユーザーインターフェース」を実現することによって「マニュアルを読み込んでからじゃないと使えない」という面倒臭さを極力排除した。

しかし、これが大きな苦労だった。 機能などの実装はもともと経験も多く、得意な分野であったが「インタフェース」となると、デザインセンスが要求される。 小中高と美術の点数が極めて悪かった身としてはとても頭の痛い問題だった。

最初に作った操作画面は今見返してみても まぁ散々な出来で恥ずかしくなるようなものであったが業界の友人など、多くの人にマニュアルなしでモニターとして使ってもらい、わかりにくいところなどを指摘してもらうという手法でインタフェースの改善に取り組んだ。 これが気の遠くなるような作業でほぼ全部作り替えるぐらいの修正量になったが、文句を言わずに付き合ってくれる多数の人のお陰でなんとか形にすることができた。

自分のデザインセンスの無さに苦労。。。しました。。。

5. 申し込みからサービス提供までを極力自動化することによってすぐにご利用いただけます

新しいサービスを申し込みました。でも、実際に納品するまでちょっと待ってね って言われてしまうと「申し込んだこの気持ちどうしてくれるの!」ということ無いでしょうか? やはり、申し込んだらできるだけすぐに使いたいですよね。

子供の頃、おもちゃ屋でおもちゃを買ってもらって店を出るか出ないかのところで箱から出して遊んじゃうそんな気持ち。わかります。

そこで、お客様が申し込みをされてから実際にメールサーバーを納品するまでの作業をできる限り、自動化することによって提供スピードを向上させました。 しかし、納品前に「きちんと、送ったメールが受信ボックスに到達するのか?」というテストをないがしろにするわけにはいけません。

また、新しいIPを用いてサーバーを構築したのにも関わらず迷惑メールとして判定されたりすることもまれにあるため、それらはキチンと解決し、納品する際には主要なメールサービスにおいて 受信ボックスにキチンと到達することを確認した状態でお届けさせていただいてます。

そのために、少しお時間を頂くことがあります。。。(小声)

最安値は達成できたのか?(検証)

最安値の達成を確認するためにはやはり比較しかないでしょう。

比較対象は各ユーザーに対して専用のIPを割り当てたサーバーを提供しているメルマガ配信スタンドにしぼり比較してみます。

サービス名 料金 制限事項など
ABCメール 2900円 制限なし
メール商人 3800円 ユニークメールアドレスは1000名まで
VPS-NEO 3980円 ユニークメールアドレスは2500名まで
ワイメール 4980円 制限なし
アスメルプラチナ 5400円 制限なし
MyASP 6480円 制限なし
センドグリッド 9480円 制限なし
エキスパートメールPro 19700円 制限なし

このような結果になりました。制限事項を加えている業者さんの値段に無制限で勝ちたいなという思いがあり、2900円という値段設定にしましたが、ちょっと安すぎた気もしなくはないですね。

いや、今の業界の料金設定がちょっと高すぎるんです。おそらく。

まとめ

なぜ、業界最安値に挑戦し それをどうやって実現したのかを記事にしてみました。

ぜひ、現在メルマガなどメール配信を行っている方で到達率に不満のある方、料金に不満のある方は一度 ABCメールを使用してみてください。

まずは無料で試用から。


この記事は ABCメール開発者 山本 が書きました。

メール配信に関してのご質問やご相談などはいつでも受け付けております。 yamamoto@abcmail.xyz まで お気軽にどうぞ。(基本24時間以内に返信致します)